武道家におすすめの情報
必殺技の有無が勝敗を分ける
というとまるでマンガやアニメの世界のようですが、実際に柔道の世界には必殺技というものが存在します。
とはいっても、それは文字通りの
「必ず倒すための技」
ではなく、自分の持ち技の中で
- 最も完成度の高い「得意技の極致」
のようなものです。
有名な柔道家はみな、何かひとつは
「必殺技」
と呼ばれるような技術をもっています。
純粋な引きの強さを必殺技としている選手もいれば、大外刈りを必殺技レベルまで磨きあがた選手、横車などの珍しい技を得意とした選手もいました。
どんな技を必殺技として完成させるかは、選手によって千差万別です。
必殺技の使い方が、その選手の戦い方のスタイルを決めるといっても過言ではありません。
必殺技はいつの間にか身についていくもの
得てして必殺技と呼ばれるものは、しっかりと鍛錬を重ねていくうちに、いつの間にか身についていくものです。
なにも
「必殺技を作るぞ!」
と躍起になって手に入るものではありません。
しかし、試合での勝率を少しでも上げたいと考えている方は、あえて自分なりの必殺技を探すのも良いでしょう。
- 必殺技を持っているという自信
は、試合を進める上で心理的な優位にも繋がってきます。
また、
- 必殺技を警戒した相手が本来の実力が出しにくくなる
といった牽制の効果も見込めます。
柔道における必殺技は、マンガやアニメの世界のように絶対的なものではありませんが、修得すれば確実に大きな武器になるのです。
実力の伯仲している相手との闘いでは、必殺技の有無が勝敗を分けるということもあるでしょう。
自分の必殺技を見つけるためには
必殺技を修得するなら、基本的な鍛錬と試合を繰り返し、やがてその動きが「必殺技」として確立するのが最良の手段であると言えます。
しかし、もしもあなたが一刻も早く必殺技を見つけたいと考えているなら、その方法は大きく2通りが考えられます。
得意技を磨く
ひとつは
- 「得意技を磨く」
という方法です。
今までに勝ち星を上げた試合で、どのような技を使っていたのかを思い出してみてください。
一本を取るきっかけとなった技として、最も多かったものが、現時点のあなたの「得意技」であるといえます。
自分に合った技をさらに磨き上げれば、いつしかその技が周囲に恐れられる「必殺技」として昇華するかもしれません。
よりスムーズに技が出せるよう、より無駄な動作を省いて技が出せるよう、今までよりも意識して得意技の練習を重ねていくことが大切です。
苦手な技を磨く
そしてもうひとつの方法が
- 「苦手な技を磨く」
という方法です。
これは先ほどの「得意技を磨く」とは真逆で、必殺技を修得するために効率が良いとは言えない方法ですが、純粋に勝率を上げることにこだわるなら、効果の高い裏技です。
苦手な技を磨くということは、言い換えれば
- 「弱点を減らす」
ということです。
今までは弱点として苦しめられてきた技を「必殺技」に変えることができれば、試合で勝てる確率は何倍にも膨れ上がるでしょう。
寝技で負けることが多かった選手は、強力な寝技を修得することで、ピンチをチャンスに変えることができます。
もちろん立ち技でも投げ技でも同じで、自分が得意とするフィールドを増やすほど、相手に主導権が渡りにくくなるはずです。
有名選手たちの必殺技
自分の必殺技を探すにあたり、有名選手の必殺技を参考にするのも良いでしょう。
もちろん一朝一夕で真似できるような技はありませんが、技の出し方や流れなど勉強になる部分は多いはずです。
ここでは、世界で闘う有名選手たちの必殺技をいくつかご紹介しておきましょう。
井上 康生
井上 康生選手は、2000年のシドニーオリンピック男子100Kg級で金メダルを獲得した柔道家です。
現役時代の井上 康生選手の必殺技として知られていたのが
- 「内股」
でした。
股の間に足を入れて跳ね上げることで相手を投げ飛ばす内股は、井上 康生選手のように手足の長い選手に適した技です。
シンプルゆえに使用者も多い技ですが、同階級の選手よりも身長が高い方には、必殺技として適しているかもしれません。
井上康生選手の内股の動画
谷 亮子
谷 亮子選手は、オリンピックで2度、柔道世界選手権で、7度の金メダルを獲得した柔道家です。
- 背負い投げ
- 小内刈
- 大内刈
などの投げ技を全般的に得意とし、強いて言うなら
- 「技の多彩さ」
が谷 亮子選手の必殺技でした。
技の引き出しがあまりにも多いため、相手は対策をとることすら困難で、次々に繰り出される谷 亮子選手の猛攻の餌食になっていきました。
その小柄な体躯で、何度も世界を制した谷 亮子選手の試合風景は、同じように小柄な選手が必殺技を見つけ出すための、良いヒントになるはずです。
谷亮子選手の動画
木村 政彦
木村 政彦選手は、大正から昭和にかけて活躍した柔道家で、そのあまりの強さから「鬼の木村」の異名を持っていました。
なんと当時の全日本選手権を、13年連続で保持、現役時代にはたったの一度たりとも負けずに引退していったという、伝説の柔道家です。
そんな木村 政彦選手の必殺技と言われていたのが異常なまでに磨き上げられた
- 「大外刈り」
です。
現役時代の木村 政彦選手は、1日10時間以上という尋常でない練習量でも知られており、その常識はずれな努力が「大外刈り」という、シンプルな技を必殺に仕立てました。
彼の大外刈りは、あまりに強力すぎて食らった選手が次々と失神してしまうため、まさに文字通りの「必殺技」として恐れられたといいます。
純粋な練習量が、単純な技を超強力な必殺技に変えてしまうという好例ではないでしょうか。
柔道で上達していくには
- 一流の人がどのような練習や考え方をしているのか?
- 一流の指導者がどこをポイントとして指導しているのか?
それらを知ることができる、おすすめのDVDがこちらです。
ぜひご覧ください。
柔道技を効果的に仕掛けるための
- 『崩し方』
- 『タイミング』
- 『間合い』
- 『スピード』
- 少年柔道家を真に優れた柔道選手に育て上げる極意
- 将来を見据えた基礎技術指導
- ジュニア選手特化のトレーニング法
- 小学生の目線での動画解説
体力という基礎があって技術が活かされます。
その基礎となる体力も、柔道に特化されたものが必要になります。
その
- 柔道に特化した体力強化
これほど柔道に必要な体力強化を詳細に解説しているDVDは、他にはないでしょう。