武道家におすすめの情報
日々稽古の掛かり稽古や地稽古で意識しておくこと
- 心
- 技
- 体
が三位一体となって、その技が生かせるとよく言われますが、まったくその通りだと思います。
私も、小学生の頃から大学まで剣道を続けて、いろいろと学ばせて頂きました。
試合に必ず勝てるというような王道はないと思いますが、試合に勝つにはやはり
- 日々の基本の稽古
- 精神的な強さ
- 自信をもつ
ことが大事だと思います。
日々の稽古で気をつけること
基本の稽古とは
- 素振り
- 切り返し
- 基本打ち(面、小手、胴)
- 足さばき
- 打突の後の振り返りざまの残心
など気を抜かずにしっかりできているか、を確認しながら取り組むことが大事だと思います。
小学生の頃から剣道をされている方は、ややもすれば、この基本を忘れがちになることもあるかもしれません。
- 自分の打突がしっかり竹刀の有効打突部位でとらえているか
- 打突の瞬間を自分の目で確認しているか
もう一度見直してみてください。
打突の瞬間を確認する
よく胴打ちの練習で、半身になってしっかり打突の瞬間を見ないことがあります。
その場合は、おおよそ有効な打突ではなく、竹刀の根元で胴を打ち、一本にはなりようがありません。
自分の打突の瞬間が見えるということは、しっかり竹刀の有効打突部位で打っている証拠
です。
そして、その瞬時の打突を確認できる目を養うことは、試合においても
相手の瞬時の動きを見ることができる
ということです。
大人になって剣道を始めた方は足さばき
大人になって剣道をはじめられた方は、基本はもとより、
足さばきをしっかり身につけられたら、きっと試合にも役立つ
でしょう。
前後素振り、跳躍素振りの際に、
- 右足と左足が交差せず、常に左足が右足に沿っているか
- 切り返しや、基本打ちの時のすり足は乱れなくできているか
確認しながら稽古されればいいと思います。
掛かり稽古で養える力
また掛かり稽古は、試合において、
無心で出せる技を養うのにとても有効
だと思います。
掛かり稽古の最後には、もう疲れて竹刀も振れないこともしばしばです。
その最後の力を振り絞って出す技は、無心で出る技になります。
とても苦しい稽古ですが、
やり遂げた後の充実感と、自信は、必ず試合に役立つ精神力を培ってくれる
でしょう。
地稽古で意識して練習すること
地稽古も、試合を前提にして取り組む上で、とても意義のある練習です。
自分より上手な相手と地稽古する時
胸をかりるつもりで、思い切った技を出してみるといいと思います。
二段打ち、時には三段打ちなど、積極的に練習してみたらいいと思います。
また上手な相手の間合いの取り方を、しっかり学ぶことも大切です。
- 相手がどの間合いで打ってくるか
- どの間合いで打てば一本になるか
試合での感覚も磨かれるに違いないと思います。
自分より経験の浅い相手と地稽古をする時
応じ技を練習するといいと思います。
相手が打ってきた面に対して
- 払い面
- 出小手
- 抜き胴
打ってきた小手に対して
- 払い面
- 払い小手
など相手の動きをしっかり見て、対応する技が磨けると思います。
その場合、注意しなければならないのは、
決して受け身にならないこと
です。
常に攻める心で、相手の切っ先を抑えながら、攻め技に応じる練習を心がけることが大切です。
鍔迫り合いになった時
また地稽古では鍔迫り合いから引き技の練習も試合に大いに役立ちます。
鍔迫り合いの際、相手の目をしっかり見て、
相手がどう動くか目の動きで駆け引きを見極める
ことも大事です。
相手が目をそらしたり、下向いたり、体の重心を下げたりという動きを見て、引き技の機会を探るのはとても有効です。
引き技で注意することは、引いて後ろに下がったとき、不用意に下がりすぎないこと。
しっかり残心を示して、次の技が出せるように体制を整えることが大事です。
試合での相手を知る
試合での、絶対的に効果的な技などないと思いますが、相手がどういう技が得意なのか、相手を知ることが大事です。
相手が良く分からない場合は、試合開始の1,2分で、相手の出方をみるということも必要でしょう。
その上で、自分の今まで稽古してきた成果と、自信をぶつけてみたらいいと思います。
日々の稽古で課題を設ける
試合を目標にして稽古する上で、大切なことは、
- 日々の稽古で自分の課題を設けること
です。
- 今日は自分の不得意な払い技を練習してみよう
- 今日はあの先生と地稽古させていただいて何か学ぼう
などです。
課題を設けて、それを少しでも達成、向上していくことです。
それをひとつづつ積み重ねていくことで、
自分の自信になり、試合に臨んでも変な緊張もせず、冷静になれます。
道具にも関心をもつ
また、試合に向けて
- 竹刀の割れがないか
- 面紐、胴紐がほつけていなか
など道具の手入れも大事です。
普段の稽古では少し重い竹刀を使って、試合の数日前から使いやすい竹刀で稽古するなど、工夫してみてもいいかもしれないですね。
また、個人戦や団体戦など形式の違いはあれ、応援してくれる仲間や同志が、たいへん心強いと思えるはずです。
剣道で成長できることが素晴らしい
試合に勝つことは、とても栄誉あることですし、すばらしいことだと思います。
しかし勝つ事だけが剣道の精神とはいえません。
その試合を通じて、
- あなたが何を学んだのか?
それを考えることが、もっと大切ですばらしいことだと思います。
剣道は小さい子供から、お爺さんになっても続けられる、すばらしい武道だと思います。
皆さんが剣道を通じて、試合を通じて健全な心を培われることを願っております。
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