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試合で引き技を決める上達のコツ
しかし、長く剣道に携わっていると、それだけでは試合に勝つことはできないとわかってきます。
ときには、相手との鍔迫り合いの状態から打ち込む
- 「引き技」
を使う場面も出てきます。
引き技の動画
現在の剣道の試合においては、鍔迫り合いの状態からのパターンとしては、
- そのまま膠着状態が続いて審判から「待て」の指導が入る
- 引き技を打ち込んで距離を置くか
のどちらかになります。
私の場合は、試合中に審判が間に入られるのがどうも好きではないため、必然的に引き技を多用することになります。
そこで私は、引き技の稽古にたくさん打ちこんできました。
後ろへの移動をスムーズにできるように何度も稽古
人は、前を見ながら後ろに移動することに、意外と慣れてはいません。
単純に見えないからだと思いますが、後ろに引く際に、一瞬の躊躇があるように私には感じられたのです。
その躊躇をなくしてスムーズに移動できるように、何度も
- 後ろへ移動する足捌きを稽古
しました。
足を引く動作と打ち込む動作を一体にする
稽古しているうちにわかってきたのは、
足を引く動作と竹刀を打ち込む動作との間が上手く行っていない
と気付きました。
「移動」してから「打ち込む」という一拍の余白があるため、相手に反応されやすいのだろうと仮説を立てました。
鍔迫り合いから足を引く動作と竹刀を打ち込む動作が一体
になれば、一拍子で打てるために、反応されにくいはずだと考えて稽古に励みました。
そうすると、今度は飛び下がるように打ち込もうとしてしまうのですが、そういう「飛ぶ」という動作も相手には反応されやすいのです。
おそらく、飛ぶために足の指の力をタメる動作が見破られやすいのでしょう。
それなりに速くはなってきたのですが、ここで手詰まりになってしまいました。
それでも試行錯誤していくうちに、一つの方法が浮かんできました。
後ろに倒れこむようにしながら打つ
それは
- 身体を後ろに倒れこむようにしながら打ち込む
という方法です。
剣道は踏み込む動作が多いため、激しい動きになりがちです。
そのため、相手もそういう動きには敏感に反応してきます。
そこで、後ろに倒れこむようにして、身体を静かに動かしながら一拍で打ち込めたら、相手にとっては反応しにくい動きになるのではないかと考えました。
後ろにゆらっと倒れこむと同時に、竹刀をポンッと打つ
ようにしてみたら、試合でも引き技が決まるようになりました。
飛び下がるように打つ方法と併用して使うと、より効果的
だと思います。
ここで紹介したのは一つの方法ですが、重要なのは幾つかのバリエーションを持っておくことです。
そういう幅を持っておくことが、試合では有効に働くので、いろいろな稽古を編み出していくといいと思います。
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