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上段の構えとはどのような構えか?
- 中段(正眼)の構え
- 上段の構え
- 下段の構え
- 八相の構え
- 脇構え
この中で、最も攻撃的な構えが上段の構えです。
別名「火の構え」ともいうくらいです。
試合で上段の構えを使えるようになるのは、高校生以上です。
なぜかというと、剣道では最も基本的な構えが、中段とされているからです。
基本ができてないと、形がくずれてしまうという考えです。
宮本武蔵も、『五輪の書』の中で、
最も大事な構えは中段
だと書いています。
試合でも稽古でも、中段の構えの次に見かけることが多い構えが
- 上段の構え
です。
上段の構えの対策は避けて通れない
上段対策は、高校生以上の試合で勝ち抜いていくには、避けて通れない道といえるでしょう。
上段の構えにも、
- どちらの足が前になるか
- 竹刀を片手で持つか
- 両手で持つか
でバリエーションがあります。
最もオーソドックスなのは、
- 左足・左手前の両手持ち
です。
ここでは、この左足・左手前の両手持ちを相手にすることを想定します。
なぜ上段に構えるのか?
上段の構えは、最も攻撃的だと書きました。
この構えの最も恐ろしいところは、剣道で最もリーチの長い
「片手面」が打てる
ところです。
しかも、
構えているところから振りおろすだけで打てる
ので、電光石火の早業となります。
一時期、この上段の攻撃力が剣道界を席巻し、多くの優勝者を輩出するようになりました。
それまで禁止されていた、胸突きという技を、上段に限って認めるルールまで出たほどです。(その後、再度禁止されています。胸突きとは、胴の上の部分を突く技です。)
もう一つの特徴としては、
間合いがとりづらい
ことがあります。
通常、中段の構え同士であれば、竹刀の先端が触れ合うので、いわゆる「一足一刀の間合い」がとりやすいでしょう。
自分の竹刀のどのあたりが触れるかで、間合いを計っている選手もいます。
しかし、上段の構えは、相手の竹刀が上空にあるわけですから、こちらは間合いがとりづらいことになります。
しかも、相手は普段から慣れているわけですから、やりにくくなるはずはありません。
では、試合で相手になったらどうすればいいでしょうか?
剣道攻撃型の構え上段を始める人の練習方法とメリットデメリット
上段対策の構え方と防御のしかた
相手が上段に構えたときのセオリーは、
- 「平正眼の構え」
をとることです。
これは、上段対策専門の構えといっていいでしょう。
中段の構えの状態から、竹刀の先端を自分から見て右上に上げ、相手の左拳につける
ようにします。
左拳は、動かさずに。自分のおへその前を保ったままです。
この構えの利点は、
- 上段の構えの得意とする攻撃を防ぎやすい
点です。
まず、右小手は自分の竹刀に隠れているので、相手がまっすぐ振り下ろすだけでは当たりません。
最も警戒すべき面も、少し竹刀を上げるだけで防ぐことができます。
そして、
間合いをとる動きは、相手の左側に出るように斜め移動
します。
相手は、自分の左前に自分の拳がありますので、こちら側の視界が悪いです。
相手の死角に入り込もうとうするテクニックです。
まずはしっかりと防御することが大事
上段の構えから振り下ろす攻撃は、連続技を出しにくいものです。
しっかり自分の間合いをとり、集中力を切らさずに
相手の攻撃を防げば、こちらのチャンス
になります。
ただし、自分の出ばなをとられないように注意してください。
上段からの攻撃は豪快ですので、当たってなくても一本となるようなことが、ごくまれにあります。
それに、当たれば一本にならなくても痛いです。
ギリギリでかわすのではなく、しっかり防御しましょう。
こちらの攻撃はどうすればいい?
いろいろな強みがある上段の構えですが、こと防御となると、他の構えに比べて弱みがあります。
まず、面以外は空いているところだらけです。
前述の
- 突き
- 右胴
- 逆胴
それに、相手が中段の時には出せなかった、
- 左小手
で一本を取ることができます。(右手前の上段の場合は右小手です。)
基本は、
左小手を攻めながら、喉への突きや胴を狙っていく
のがセオリーといえるでしょう。
前述のとおり、胸突きは禁止です。
また、先にも述べたように、
上段は連続技が出しにくいうえに、一度技を出すと構えに戻るのに中段よりも時間がかかります。
そこで、
- 相手が技を出したところを上手にいなして、返し技や抜き技
につなげていけばきれいな一本がとれるはずです。
上段に対する平正眼は、返し胴を出しやすい構えでもあります。
ただし、小手や胴が空いているように誘って、出ばなを狙ってくる相手もいますので、しっかり観察しましょう。
対上段の基本稽古動画
まとめ
上段の構えは、試合で使えるのは高校生以上です。
使う選手は決して多くはありませんが、中段の次に多いので、しっかりした対策が必要です。
上段に対する構えは平正眼。
中段から剣先を少し右上に上げた構えです。
相手のリーチとスピードのある片手面に注意しながら、小手や突き、返し技を狙っていきましょう。
上段を得意とする選手の対策に、自分が上段の練習をしてみるのもいいかもしれません。
また、仲間に上段の構えをしてもらって、対策を練習するのもいいでしょう。
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