武道家におすすめの情報
柔道の試合で勝つための鍛えた技と力を最大限に発揮する戦略や試合運び
- 「戦略」
です。
戦略とはいわゆる試合運びのことであり、
鍛えた技と力を最大限発揮するために必要不可欠なもの
です。
柔道のトレーニングというと、技を磨くための打ち込みや乱取り、力をつけるための筋力トレーニングなどが主流です。
しかし、それだけで試合に勝てるほど甘いモノではありません。
力と技に加えて
戦略という頭脳の要素を加える事で、実力が上の相手にも互角以上の勝負ができる
ようになるでしょう。
どのように勝つかを考える
柔道の戦略において、最初に考えなければいけないのが
- 「どのように勝つか」
ということです。
柔道の試合で勝ちを収める方法は、一つではありません。
大技での一本勝ちや、細かく技を繰り出してポイントを積み重ねた優勢勝ち以外にも、勝ち方はいろいろあります。
重要なのは、自分がどのような柔道を目指すのかということだけではなく、有効な勝ち方をきちんと考えることです。
勝利を第一に考えるのであれば、自分のやりたい柔道にこだわるのではなく
対戦相手に合わせて柔軟に戦略を変える
ことが求められます。
どんな相手にも、同じような柔道で勝てるだけの圧倒的な実力があるならいいでしょう。
しかし、そうでないのなら、自分の柔道に対するこだわりは勝利への足かせにしかなりません。
- ある特定の相手にだけ有効な戦略
というものものあるのですから、対戦相手にあわせた柔道で勝利を目指すのが一番の近道です。
一本勝ちするための試合運び
一本勝ちを狙う場合の試合運びの基本は、
- 得意技を最高の状態で繰り出せる状況を作り出す
ことです。
立ち技で一本を狙うなら、組手争いで有利になるまでは攻撃を控え、十分になったところで一気に技を繰り出すのが基本戦略になります。
一本勝ちでの勝利であれば、技あり以下のポイントや指導によるポイントは一切無視できるので、余計なことは考えず一本取れる技をかけられる状況を作ることに集中しましょう。
寝技に依る一本勝ちを狙う場合も立ち技と同様で、
- 抑えこみに入れる状況を作ることに全力
を注ぎましょう。
あまり露骨に寝技に誘いこむとで反則を取られる危険性はあるものの、一本取れる自信があるのなら多少の強引さは必要です。
一本勝ち狙いなら、細かいポイントや相手の挙動を気にせず、自分に有利な状況を構築する戦略で、試合を組み立てることが勝利につながります。
判定勝ち狙いの試合運び
ポイントによる判定勝ちを狙う場合の基本戦略は、
- 積極的に技をかけていく
ことです。
柔道の試合でポイントを取るためには、とにかく技をかけなくてはいけません。
一本取れないような不十分な組手であっても、技あり以下のポイントが取れるようであれば、積極的に技を繰り出していきましょう。
判定勝ちを狙うのですから、
相手にポイントを稼がせないことも大切
です。
ポイントを奪われないためには、とにかく先手を取ることが重要なので、大技ではなく小技を中心に攻め、試合の主導権を握りながら、相手の攻撃時間を潰してきましょう。
十分な組手や間合いにこだわり過ぎると、技の繰り出しが遅くなってしまい、相手に攻撃のチャンスを与えてしまいます。
たとえポイントにつながらなかったとしても、攻撃することは積極性のアピールになり、判定でマイナス評価になることはありません。
攻め続け、試合の主導権を握ることが、判定勝ち狙いにおける試合運びのカギ
になります。
対戦相手のウイークポイントが、スタミナ不足である場合は、試合時間を長引かせることを念頭に置いて組み立てた戦略が、効果を発揮することもあります。
相手のスタミナを削ぐために攻めを焦らず、試合時間を長引かせることに集中し、技のキレが鈍ったところで一気にポイントを奪いにいってください。
反則を引き出してポイントを稼ぐ
相手の反則を引き出すのも立派な戦略です。
柔道の試合では、長時間技を出さないなど、積極性に欠ける行動は反則になります。
たとえ自分の技で有効なポイントを奪えなかったとしても、相手の攻撃を防ぎつつ、技を繰り出すことを続けていれば、反則によるポイントを積み重ねることができます。
相手の反則を引き出すコツは、とにかく
- 相手よりも先に技を繰り出していく素早い攻撃
です。
一本勝ちを狙うような選手ほど、不十分な体制からの攻撃には消極的になります。
相手の体勢が整う前に、素早く技を繰り出して攻撃チャンスを潰していけば、攻防一体の試合運びで勝利を掴み取ることができるでしょう。
主導権を握って試合を進めているうちに、焦った相手が不用意に飛び込んでくる可能性もあります。
その時は、一気に技を決めて大きなポイントを奪ってやれば、より勝利に近付きます。
技を生かすための組み手 組手を有利に進める技術と考え方の動画
ゴールデンスコア方式で勝つための戦略
柔道の試合で、制限時間以内に決着がつかなかった場合、ゴールデンスコア方式に依る延長戦で勝敗が決められます。
ゴールデンスコア方式では、先にポイントを取ったほうが勝ちになり、ポイントの大小は一切関係ありません。
- 一本
- 技有り
- 有効
も同じポイントであり、さらに相手の反則もポイントとして扱われるため、反則した選手はその時点で敗北が決まってしまいます。
ゴールデンスコアにおいて、
一本勝ちを狙う戦略は有効ではありません。
どのような形であろうと、ポイント選手が勝利の絶対条件なのですから、
- 相手の反則も狙いつつポイントも奪える素早い攻めが有効な戦略
になります。
試合中の戦略切り替えも重要
柔道の試合は刻一刻と状況が変わります。
戦略を立てて試合に臨むことはとても大切ですが、ひとつの戦略に拘る必要はありません。
- 対戦相手の調子
- 戦略
- 試合の流れ
- ポイント状況
などを考慮して的確に戦略を切り替えましょう。
- 一本勝ち狙いだったけれど有利なポイントになったので時間を稼いで判定勝ちに持ち込む
- 寝技が有効だったので立ち技にこだわらない
など、その時時に応じて最適な戦略を選べるよう、複数の戦略を用意して試合に臨みましょう。
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